村岡実
宮崎県北諸県郡山田町出身。
民謡尺八を故菊池淡水師に、古典尺八を都山流に学ぶ。全音楽譜出版社編集部を経て、1959年より都山流を離れ、楽器の改良、奏法の現代化に専念、プロとして幅広く尺八音楽の開拓に集中。
1962年より1964年まで横山勝也、宮田耕八朗とトリオを結成。1964年日本音楽集団結成の中心的役割を果たし、第一回発表会後、尺八の大衆化の徹底を図るため、フリーとなりレコード界(歌謡曲、ポピュラー、ジャズの世界)に進出。「柔」「おやじの海」「与作」などのヒット歌謡の伴奏で脚光を浴びる。1967年にコロムビアレコードより発表した、尺八界初のポピュラー・ジャズのLP『ハーレム・ノクターン』がニューヨークでも好評を博す。
1970年、和楽器中心のグループ“ニューディメンション”を結成し、LP11枚を発表。
1974年、ジャズ・フルーティストのハービーマンとLPを制作、アメリカで発売される。
1975から1978年にかけ、ロックのレオン・ラッセルとレコーディングを、オデッタとステージで共演を果たす。NHKでヘレン・メリルのバック、南こうせつの「恋唄」のバックなど広範囲で活躍。
1979年、アメリカのアスペンでの国際デザイン会議にて一柳慧氏と共演。
1981年、ロサンゼルスとサンフランシスコのジャズ・クラブに出演。他、日本のジャズメンとの共演も多数。尺八フィーチャーLPとCD150余枚発売。
2014年1月2日、90歳で死去。