岡田博美
富山県出身。桐朋学園大学在学中、第48回日本音楽コンクールで第1位。同大学を首席で卒業後、1982年第28回マリア・カナルス国際コンクール第1位、83年第2回日本国際音楽コンクール・ピアノ部門第1位、84年第2回プレトリア国際コンクール第1位と、次々に優勝を果たし注目を集める。
84年よりロンドン在住。翌85年、ロンドンでデビュー・リサイタルを行い、「まさしく来るべきスター」(デイリーテレグラフ紙)、「図抜けて確かなテクニックで、創造力に富む情熱的な音楽性」(タイムズ紙)と絶賛された。以後、ロンドンを中心に世界各地で演奏活動を続け、日本国内においても、93年のショパン・エチュード全曲演奏に対して第20回日本ショパン協会賞を受賞している。オーケストラとはこれまでフィルハーモニア管弦楽団、BBC交響楽団などをはじめ、国内ではNHK交響楽団、読売日本交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団ほか多数共演。古典から現代曲までの幅広いレパートリーで聴衆を魅了している。各地の音楽祭へもたびたび出演しており、ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティヴァル、シュタインバッハ音楽祭、〈東京の夏〉音楽祭、草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルなどに出演している。
トッパンホールには、2008年シリーズ〈おとなの直球勝負〉に登場し、ウェーベルンの《ピアノのための変奏曲》とバッハの《ゴルトベルク変奏曲》を組み合わせた意欲的なプログラムで、名演を聴かせた。