1.マイ・ロマンス(ロジャーズ/斎藤雅広・編)
2.ノクターン 第2番 変ホ長調 作品9の2(ショパン)
3.ノクターン 嬰ハ短調 遺作(ショパン)
4.前奏曲 変ニ長調作品28の15 [雨だれ] (ショパン)
5.前奏曲 〜ベルガマスク組曲より(ドビュッシー)
6.月の光 〜ベルガマスク組曲より(ドビュッシー)
7.アラベスク 第1番(ドビュッシー)
8.亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)
9.アルバムの綴り(スクリャービン)
10.前奏曲 第2番(ガーシュウィン)
11.ラ・ラ・ルー La La Lu(リー&バーク/斎藤雅広・編)
12.アズ・タイム・ゴーズ・バイ
〜映画「カサブランカ」より(フップフェル ト/斎藤雅広・編)
13.橋を渡る少女(ワインガルトナー)
14.ジムノペディ 第1番(サティ)
15.彼の鼻眼鏡(サティ)
16.ニュー・シネマ・パラダイス(モリコーネ/斎藤雅広・編)
17.手の上の心臓(プーランク)
18.ノヴェレッテ 第1番(プーランク)
19.ノヴェレッテ 第3番(プーランク)
20.マイ・ファニー・ヴァレンタイン(ロジャーズ/斎藤雅広・編)
21.マイ・ロマンス(ロング・ヴァージョン)
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斎藤雅広(ピアノ)
録音:2000年8月16/17日、埼玉県松伏町、田園ホール・エローラ
斎藤キューピットの力 阿川佐和子
笑っている場合じゃない。斎藤さんが登場すると聞いただけで、つい笑いがこみ上げてくる人もいるかと思うが、今回はちょっと、いや大いに違う心持ちで、このアルバムに耳を傾けていただきたい。
斎藤さんの本領はここにあったかと、わかっていたつもりでも、改めて驚嘆させられるにちがいない。あの派手ないでたちや、高らかな笑い声にカムフラージュされて、いつもは見落としがちだった彼の超人的才能を、このときこそじっくり、しっとり、しみじみ聴くことになるだろう。
斎藤さんが新しいCDをリリースされたことをとてもうれしく思います。このCDは日本の音楽ファンの皆様に高く評価されることと確信しています。斎藤さんとは10年来ともに音楽をしてまいりました。すばらしい才能、ずば抜けた音楽性の持ち主である斎藤さんとの共演をこれからも楽しみにしています。さらに今後も新しいCDが発売されていくことを期待しています。
・・・ペーター・シュミードル(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ソロ・クラリネット奏者)
彼がピアノのスーパースターとしてなぜ未だに国際的に認識されていないのか、私にはわからない。フィルクスニーの微妙さ、ポリーニの柔軟な正確さ、リヒテルのエレガンスがひとつになったような演奏だ。(「In Tune」より)
・・・ヒューウェル・タークイ(音楽評論家)
歌手として斎藤雅広さんの様な偉大なすばらしいピアニストと共演できることは、真に演奏の醍醐味です。彼こそは本もののピアノの詩人です。
・・・トム・クラウゼ(バス・バリトン歌手)
ぼくはマイ・ロマンスって曲が好きでね……ある友人が言っていた。何か意外な感じがしたのは、彼は音楽が好きだとは限らないからである。 ただその曲が、その曲のある演奏が心をとらえているだけかもしれない…ちょうど運命の女性に出会った哀れで幸せな男の様に。しかし世の中には特定の恋愛より、先ずは女(男)が好きという男達(女達)もいる。そして恋のプロセスだけを楽しむ人もいる。……音楽に対する演奏家というのも、それでいいのかもしれない。人生の幸せと不幸のほとんどが音楽からもたらされる時、運命の作曲家(作品)1人だけと苦楽を共にするよりも、相手は多い方がいいはずである……それらは個性的で魅惑的で、そうであっても誰に咎められることはないのだから。このCDの曲達は、私自身がとても好きなもの、 どれもが素敵で、いかにも価値がありそうな風情を湛えている……むしろこの曲達には、充分なほどにこちらが遊ばれてしまいそう。たとえそうであってもいい。大人だからこその歓びがそこにある。願わくは、みなさんにとっても、きっとそうでありますことを……心から。
今回は二の線で決めたい! 斎藤雅広より