林家たい平がしっとりと描き上げた人間模様「文七元結」をたっぷり!
そして子供から大人まで大爆笑の斬新な「禁酒番屋」を初収録!
禁酒番屋
ある城下で殿様が禁酒令を発布し、取り締まりの番屋ができたが、大の酒好き侍・近藤は我慢ができず、なじみの酒屋に何とか届けろと言い出した。この注文に酒屋はあれこれ工夫し酒を隠して番屋を通ろうとしてみたがどれも失敗、番屋の侍に飲まれてしまう。そんな侍に酒屋の小僧がとんでもない復讐をする。
たい平演ずるこの噺、会場は子供から大人まで常に大爆笑だ。
文七元結
左官の長兵衛は年の暮れなのに借金だらけ。見かねた娘のお久が吉原に身を売り50両をこしらえたが、何とその金を身投げしようとしていた若い手代・文七にやってしまう。
短く筋だけを追うとこの落語の醸すしなやかさは見えて来ない。人情噺として有名なこの噺、たい平は人の心の襞まできっちりと描き、もちろん笑わせ、じんわりと暖かな一席に仕上げた。