日本でも91年「レザール・フロリサン」公演のリーダーぶり、92、94、97年の「クイケン・アンサンブル」公演での共演、自ら主宰する「トウキョウ・バロック」公演、93年10月初来日を果たしたシギスヴァルト・クイケン指揮「ラ・プティット・バンド」、そして鈴木雅明指揮「バッハ・コレギウム・ジャパン」のコンサートマスターとしての充実した仕事などアンサンブル・プレイヤーとして優れた資質を発揮している。
一方、ソリストとしての活躍も目覚ましく、欧州での「ラ・プティット・バンド」や「レザール・フロリサン」との数々のコンチェルト演奏やリサイタル、日本では鈴木雅明の「バッハ・コレギウム・ジャパン」や有田正広の「東京バッハ・モーツァルト・オーケストラ」との協奏曲で素晴らしい独奏を披露、また94年 2月と96年5月の『バロック・ヴァイオリン・リサイタル』は、各紙で絶賛を博している。
『第1回北とぴあ国際音楽祭 '95』において、パーセル《ダイドーとエネアス》で指揮者デビュー、96年の同フェスティバルでもラモー《ピグマリオン》を指揮、海外でも指揮活動を始めるなど、益々その活動の幅を拡げている。
録音も活発で、デンオン・アリアーレ・シリーズからルクレール《ヴァイオリン・ソナタ集》で初ソロCDをリリース以来、ヘンデル、ビーバーなどの録音を次々にリリース。特にコレッリ《ヴイオリン・ソナタ集》(95)、モーツァルト《ヴァイオリン協奏曲第3番、他》(96)はレコード・アカデミー賞を、バッハ《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ》は芸術祭優秀作品賞(2000)を受賞するなど、いずれも好評を博している。