IAN ASTBURY - LEAD VOCAL
BILLY DUFFY - GUITARS & BACKING VOCALS
JOHN TEMPESTA - DRUMS
CHRIS WYSE - BASS
BIOGRAPHY
UK ポスト・パンク・シーンから突如現れ、その後のロック・シーンに多大な影響を与え続けるThe Cult。アルバム・セールスは数百万枚を記録し、世界中のアリーナをことごとくソールド・アウトさせている。 The Doors 、Velvet Undergroundの遺伝子を継ぎ(ちなみに再結成後のThe Doorsにはシンガーのイアンが参加した)、Led Zeppelin, The New York Dolls 、 David Bowieらとの交流も深い。
1983年、ロンドンはBrixton にて結成。当時はDeath Cult を名乗っていた。パンクから、ポスト・パンク(ポジティヴ・パンク)、ヘヴィ・ダンス、そしてハード・ロックへと彼らのサウンド形態は常に変化を続けるが、"ほんの幾つかのリフとイメージでThe Cultは彼らの世界を完全に作り上げてしまう。どこまでも刺激的に"と評される世界観は不変のままである。
特筆すべきはシンガーのIan Astburyが作り出す歌詞、そしてイメージの特異性であろう。自然の力、フォークロア、人間の運命、動物のパワー・シンボル(鹿の角など)、種のサヴァイヴァル、スピリット、そしてネイティヴ・アメリカンについてなど。歌詞の多様性はThe Cult の音楽性と並んで非常に高い評価を得ている。
そして、今もIan とバンドのリーダーとして辣腕をふるうギター・プレイヤーのBilly Duffy。ギター・プレイヤーの持つべきアティテュードの全てを兼ね備え、愛用のグレッチ・ギターをかき鳴らす。
HISTORY:
何枚かのシングルをリリース後、ファースト・アルバム『Dreamtime』をBeggars Banquet Recordsからリリースしたのが1984年のこと。その後すぐにアメリカで注目を浴び、当時人気絶頂だったクラブ NY のDanceteria でパフォームする経験をしている。
"1984年の7月に初めてアメリカで演奏したんだけど、到着してすぐに、あぁ、ここは新しいホームになるんだなって分かってたよ。" :Ian Astbury
翌1985年にアルバム『Love』を発表(プロデュースSteve Brown)、シングル「She Sells Sanctuary"」の成功により、CMJアウォードにて"Song of the Year"を受賞する。(プレゼンターはオノ・ヨーコだった)。ワールドワイドな活動を望むバンドはその後すぐに Sire Recordsとディールを結ぶ。Madonna、Talking Heads、The Ramonesらが在籍する大手のレーベルとのディールでバンドはより精力的に活動できるようになる。初のジャパン・ツアーを含む、ワールド・ツアーが開催されたのは同年のことだった。
"ツアーは俺たちの生活の一部だからね。80年代って、ほとんど自宅にいなかったんじゃないかな。":Ian Astbury
『Love』の成功を受け、1986年に新作『Electric』の制作がスタートする。Rick Rubinとの仕事はこれが最初で、当初Rubin はあくまでアシスタントの役割だったのだが、彼と意気投合したバンドは結果的にアルバム全ての制作を彼にゆだね、New York の Electric Ladyland Studiosでレコーディングを行った。
"最初はけっこう懐疑的だったんだ。でも、結果的にRickが正しかったんだね。彼はスタジオでかなり俺たちに厳しかった。完全に新しいリフを求めてきた。でも、そのおかげでアルバムは正に俺たちが求めているものになったんだ。バンドのパワーがむき出しになったアルバム、初めて俺たちがRock'n'Roll の世界に身を置きたいって思わせるような作品になったんだ。":Billy Duffy
そして1987年にアルバム『The Electric』発表。 "1001 Albums You Must Hear Before You Die"(死ぬまでに聴くべき1001枚のアルバム)という評論家、ファンの投票で書かれた書籍にノミネートされた、まさにR&R の全てが詰まった作品となった。 USチャート38位、UKでは4位にノミネートされる大成功を収め、初めてのプラチナ作品となる。また、北米ツアーでは当時凄まじいセンセーションを起こしていたGuns N' Roses をサポート・アクトとして起用。ワールド・ツアーを大成功に収める。
7年にも及ぶ、レコーディングとツアーの中、1988年にThe Cult はLAに移住。新作『Sonic Temple』 の制作を開始。レコーディングはバンクーバーにて行われ、プロデューサーには80年代〜90年代にマルチ・ミリオンを連発していたBob Rockが起用された。 1989年にリリースされるやいなや、アルバム『Sonic Temple』は即プラチナを記録。"Fire Woman"、"Sun King"、"Edie (Ciao Baby)"、 "Sweet Soul Sister"といったバンドの代表曲を生み出しただけでなく、Billboard Top 200の10位を記録した。
1992年に発表された『Ceremony』もBillboard で25位を記録。アルバム・リリースに伴うツアーは過去最大のものとなり、LA Forumでのショー(サポートはLenny Kravitz)は今も伝説となっている。
Rick Rubinと映画"Cool World" のサウンドトラック The Witch を制作した後、バンドは再びBob Rock との共同作業で『The Cult』とタイトルされた新作の制作を開始する。非常に生々しいサウンドと歌詞のコンセプトが混在するアルバムはUKチャートの1位を記録する。
1995年にはオーストラリアの巨大フェス "Big Day Out"に登場、Primal Scream、 Ministry、Holeらと共演。しかし、Ian はその後バンドから一時的に脱退する。
"マイアミのホテルだったと思うんだけど、部屋で色々な事を考えていた。そして、別の方向性を目指したいという結論に達したんだ..." :Ian Astbury
その後Ian は2枚のソロ、『Holy Barbarians』、『Spirit Light Speed』をChris Gossと共に制作。
"The Cult が終わったなんて考えたことは一度もなかったんだ。単に俺が何なのかを確かめたかった。": Ian Astbury
その後、チベット、ネパールを訪れたこともIan には非常に大きな影響を与えている。
1999年、ハリウッドの有名クラブHouse of Bluesで再結成ライヴを開催。7日連続ソールド・アウトとなったショーは "House of Cult" と名付けられ、誰もが彼らの復帰を祝った。Lava/Atlantic Records との契約も締結され、全てが上手く行くと誰もが確信していたのだが、そこでアメリカを襲う突然の悲劇。9/11 テロが与えた影響はバンドにも非常に大きくのしかかった。Beyond Good and Evil アルバムは再結成後の彼らがいかに充実しているかを示すには十分すぎるほどの作品だったのだが、the Time Warner/AOL の合併の影響もあり、充分なプロモーションがなされなかった。
"NY を訪れたのは9/11 の1ヶ月後だった。Aerosmith とMadison Square Garden でギグをやる予定だったんだけど、ムードは暗かったね。とても悲しい雰囲気だった。"
Danny Sugarman がIan にコンタクトを取ったのは2001年、再結成するThe Doors に参加しないかというオファーだった。元々はアメリカのTV局 VH1のプログラム "Storytellers"のための再結成だったのだが、その後SugarmanはIan にRay Manzarek(KB)、Robbie Krieger(G)と再びプレイする事をもちかける。最終的に; "Doors of the 21st Century"/"Riders on the Storm"と名付けられたこのプロジェクトで150回のショウが行われた。
その間、Billy はCircus Diabloという自身のバンド、そしてAlice in Chains のJerry Cantrell とCardboard Vampyresというプロジェクトでも作品を残している。
Ian がイギリスのバンドU.N.K.L.E. とコラボレーション作品『War Stories』をリリースした2007年、 The Cult は"Return To Wild Tour"を開催、そしてアルバム『Born Into This』をリリース(Produce: Youth)。
2009-2010年の足掛け2年に渡り "Love Live" ツアーを開催。彼らの初期の代表作である『Love』収録曲をすべて演奏するというコンセプトのツアーは大反響を呼び、ワールドツアーを大成功に終わらせる(ジャパン・ツアー含む)。
そして2011, The Cult - Astbury, Duffy, ドラマーのJohn Tempesta(元White Zombie)、ベース・プレイヤーのChris Wyse - の4人は最新アルバム 『Choice of Weapon』をレコーディング。フル・アルバムとしては5年ぶりとなる本作。プロデュースには盟友Chris Goss が当たり、ファイナル・ミックスにはBob Rockも携わっている。
"俺たちにはファンはいないんだ。彼らは全てを捧げてくれる存在。俺たちが欲しいか、そうじゃないか、それだけ。俺たちThe Cult にはカジュアルっていう言葉は存在しないんだ。" Ian Astbury
The Cult Studio Album Discography:
1984 - Dreamtime - produced by John Brand
1985 - Love - produced by Steve Brown - certified Gold
1987 - Electric - produced by Rick Rubin - certified Platinum
1989 - Sonic Temple - produced by Bob Rock - certified Platinum
1991 - Ceremony - produced by Richie Zito, Ian Astbury and Billy Duffy
1994 - The Cult - produced by Bob Rock
2001 - Beyond Good and Evil - produced by Bob Rock
2007 - Born Into This - produced by Youth
2012 - Choice of Weapon - produced by Chris Goss and Bob Rock