ヴォーカリストが嫉妬する!
世界最高峰のフルートコンクールを征した俊英が、
耳慣れたメロディーから無限のニュアンスを引き出す。
◆精緻を極めた圧倒的なテクニックと、楽器の存在を忘れさせるような鮮やかな歌心を持つフルートの俊英、上野星矢。その3枚目のアルバムは、彼の「歌心」の魅力にフォーカスし、それを敢えてポピュラーソングでアピールするという、野心的なチャレンジとなりました。
◆彼の特筆すべき魅力のひとつが、レパートリーに対する恐るべき柔軟性です。「クラシックもポップスも、僕の中では全く等価なんです」という彼の言葉を端的に示すのが、デビューアルバムのボーナストラックに収められた「春よ来い」(松任谷由実)。この心を打つ演奏を聴けば(Youtubeで42万回超の再生!)、彼がポピュラーソングに対して、いかに真摯にアプローチしているかを、誰もが感じることでしょう。
◆今作において上野は、自らの心に響く曲を厳選。企画コンセプトからアルバムタイトルにいたるまでプロジェクトを牽引し、「上野星矢が表現したいポピュラーソングの世界」を100%詰め込んだアルバムとして完成しました。
◆上野によって奏でられた「ナチュラルで自然も聴こえる」フレーズの中には、何気ないようでいて実に多彩な音楽的表情が盛り込まれており、このスタイルは、メロディーをシンプルに追うアレンジの曲で一層魅力が際立っています。耳慣れたメロディーから無限のニュアンスが次々に引き出されるさまは、フルートという楽器の表現力の地平線を一気に押し広げ、インストによるポップスカヴァーにこれまでに無い次元のアート性を感じさせます。声高な主張を避けながら、聴き手の心に深い音楽的感興を引き起こす見事な表現力には、脱帽するばかり。聴き手は、ジャンルの垣根を軽々と乗り越えた先にある、「歌う」ことの魅力の本質を、深く体験することになるでしょう。
◆2014年6月のフランス国立リヨン歌劇場管弦楽団の日本公演には、オーケストラ奏者として帯同。聴衆を魅了した見事なソロは大きな話題をさらいました。ベースとなるクラシック界でも着実に評価を得ている上野星矢であるからこそ、ジャンルに囚われない「フルート表現の可能性」の追求のチャレンジが、より強い説得力を持ちます。
◆第4作目(次作)のアルバムには、バロック協奏曲を採り上げたいと考えている上野星矢。癒し系とは無縁の「尖がった」スタイルを目指したいという彼は、私たちの想像をはるかに超えて、更に広くて多彩な舞台へと飛翔しようとしています。
★収録内容は
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