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1966年劇場公開/東宝系封切/75分/カラー
1967年第19回ヴェネチア国際映画祭サンマルコ銀獅子賞

テレビシリーズをもとに、劇場用に製作された長編バージョン。テレビの第1話と第41話を中心にストーリーが再構成されている。そのおかけで、テレビシリーズよりも原作の持つメッセージ性が強く打ち出される結果となっており、手塚治虫自身、その出来映えには満足していたという。

原作:手塚治虫/脚本:辻真先/監督:山本暎一
演出:林重行、永島慎二、勝井千賀雄、瀬山義文、北野英明、平田敏夫/音楽:冨田勲

●映像特典: 劇場版予告CM音声(60秒版、30秒版、15秒版)

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ジャングルを治めていた白獅子の王パンジャが、ハンターの罠にかかって命を落とした。捕獲された妻エライザは、輸送途中の船上で一子レオを出産する。父の遺志を継ぐため、生後間もないレオは海に飛び込み、泳いでアフリカへと渡った。パンジャ二世の帰還を動物たちは歓迎するが、仲間同士の喰い合いを好まない優しいレオは、昔気質のサムソンたちとの間に溝を作ってしまう。しかし、長老マンディの協力により、ついにジャングルに畑とレストランが完成。レオの強い勇気と理想は次第に認められ、実を結んでいった。そんな折、レオたちの前に“死神”と呼ばれるサミー、ジュニア、ディブが現れた。凶暴な3匹はレオを倒し、食物を搾取する。ジャングルの平和のため、不屈の闘志を見せるレオ。その姿に、マンディはパンジャの面影を見た。

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テレビシリーズ『ジャングル大帝』の第1話「行けパンジャの子」、第41話「さすらいの死神」の2エピソードを中心とし、間に第2、4、6、8、10、13、14、20、34、35話の一部のシーンを織り交ぜる形で再構成した劇場映画。テレビ版では輸出作品としての制約から、各話完結の物語展開が重視されていた本作を、1本の流れを持った骨太なドラマへとまとめることに成功している。全編に散りばめられたミュージカルシーンも大きな見せ場である。音声はすべて新アフレコだが、第41話のみ、テレビ放映と時期が近接していた関係から、映画用の録音が先に行われ、それを編集してテレビに流用するという変則的な措置がとられた。1966(昭和41)年7月31日、東宝系で封切公開。併映は怪獣映画『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』。

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●原作:手塚治虫 ●演出:林 重行、永島慎ニ、勝井千賀雄、瀬山義文、北野英明、平田敏夫 ●脚本:B真先 ●原画:斉藤 博、彦根範夫、赤堀幹治、上口照人、 正延宏三、林 政行、内田有紀彦、坂口尚三、石井元明 ●音楽:冨田 勲 ●録音・効果:岩田廣一 ●演奏:森田吾一 ●音響:田代敦巳 ●技術:清水達正 ●特殊技術:安田隆亘 ●編集:古川雅士 ●現像:東洋現像所 ●作画技術:沢井裕之 ●背景:鈴木森繁 ●動画:沼本清海(チーフ)、進藤満尾、杉野昭夫、良知由敬、 上梨壹也、神宮 慧、小川隆雄、猿山二郎、西村 宏、溝上憲司、木内真文、新田雅利、牛越和夫、川端 宏、荒木伸吾、金山明博、白畠豊彦、新田敏夫、内海武雄、 若林常夫、三浦晃志、樋口雅一、岡崎邦彦、山田和夫 ●トレス:鶴田淑子●彩色:松本双葉 ●美術:伊藤信治、八村博也、阿部幸次、吉原一輔、大野静子 ●資料:野崎欣宏 ●動物監修:小原秀雄 ●制作担当:もり・まさき ●進行:小山 暉、八幡 正、岩崎正美、茂木聰一、金村吉男、安達 登 ●監督:山本暎一

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●レオ:太田淑子 ●マンディ:勝田 久 ●ココ:田村錦人 ●トミー:明石 一 ●ライヤ:松尾佳子 ●パンジャ:緑川 稔 ●エライザ:新道乃里子 ●ディック:川久保 潔●ボゥ:熊倉一雄 ●チー:堀 絢子 ●ゾロ:佐々木梨里 ●ポン:沢田和子 ●ヒョーロク:相模 武 ●サミー:香山 裕 ●ジュニア:立壁和也 ●ディブ:寺田彦右 ほか

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オープニング「ジャングル大帝のテーマ」
行けパンジャの子(第1話より)
挿入歌「星になったママ」(第1話より)
レオ ジャングルへ(ブリッジシーン+第2話より)
挿入歌「ディックとボゥ」(第2話より)
猛牛サムソン(第4話より)
飢えたサバンナ(第6話より)
挿入歌「ジャングル工事」(第6、10、34話より)
レストラン騒動(第20話より)
レオとライヤ(第14話より)
三匹の死神 現わる(第41話より)
挿入歌「三匹の死神」(第41話より)
挿入歌「ぼくに力をお父さん」(第8話より)
あの朝 パンジャは……(第1話より)
挿入歌「レオのうた」(第35話より)
エンディング(第13話+新作画)

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音声特典としては、劇場版公開当時、テレビやラジオで使用された予告CM音声3種(60、30、15秒版)を収録。このうち、60秒版については、テレビシリーズ『ジャングル大帝』の66年7月6日から8月3日までの放映分(第40話〜第44話)で、本編後のCM枠と次回予告の時間を使って流されていたらしい。映像としては専用のフリップ画面が使われたと思われるが、残念ながらその素材は発見されず、音声のみの特典となっていることをお断りしておく。封入特典としては、『ジャングル大帝』の劇場パンフレットをミニサイズで復刻。『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』と併せて計16ページの冊子となっていたものだが、表紙(1ページ)から9ページまでの『サンダ対ガイラ』に該当する部分は割愛。10ページから裏表紙(16ページ)までの『ジャングル大帝』に該当する部分を、裏表紙を表紙(1ページ)に移動させた上で印刷している。また、代わりに裏表紙にあたる8ページには、本作が海外売りされた際のプレス資料を収録した。

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