現在5歳の娘がひらがなを読み始めたのは、2歳手前の夏のこと。ベランダにプールを出して遊んでいた時に、隣戸との隔て板に書いてあった「非常の際は、ここを破って隣戸へ避難してください」という文字を指差し、「し!」「い!」と読んでいた姿が印象的でした。おそらく、絵本で見たシンプルな形のひらがなが記憶に残っていたのでしょう。
ひらがなに興味があるならばと、その後、絵本の文字を指で追いながら読んだり、幼児用のドリルを買って遊び感覚で書く練習をしたりしているうちに、だんだん読めるようになっていきましたが、急激に書けるようになったのは、幼稚園でお友達とお手紙交換が始まってから。お兄ちゃん、お姉ちゃんがいるお友達から素敵なお手紙をもらっては、「娘ちゃんもお返事書きたい!」と、私の見本を見ながら熱心に文字を書いていました。やはり、好きこそものの上手なれですね。お友達に手紙を書きたいと思う気持ちが、娘の識字能力を向上させたようです。
今回は、娘が手紙を書く際に役立ったツールをふたつご紹介したいと思います。
●akaoni「あいうえお表」
デザイン会社「akaoni」が製作・販売している「あいうえお表」。シンプルなデザインなので、娘も読み取りやすようです。リビングの壁に貼ってもすっきり、インテリアの邪魔をしません。手紙を書きながら「『む』はどうやって書くんだっけ?」とわからなくなった時に、机の横に貼ってある表を確認して書いています。あいうえお / がぎぐげご / アイウエオ / ガギグゲゴ / 12345 / ABCDE の6枚セット、A3サイズ。
●「かきかたプリントメーカー」
好きな言葉で文字の練習プリントを作ることができるサービス。お手本つきやお習字ごっこ、穴埋め問題など、豊富なスタイルからフォーマットを選び、子どもの名前や好きな言葉を入力してプリンターで出力すると、練習プリントが完成。書き順付きでなぞり書きができて便利でした。わが家は手紙の練習用に使っていましたが、2、3歳の子には直線やギザギザなどの運筆練習用に、小学生には漢字の穴埋め問題用にと、幅広い年齢のお子さんに役立ちそうです。
先日、娘が珍しく「話すのが恥ずかしいんだ~」と言っていたクラスの男の子から、お手紙をもらってきました。その子のお母さんによると「うちの子、娘ちゃんはピンクとハートが好きだからって言って、パステルカラーの紙にハートを描いてたよ~!」とのこと。か、かわいい! 娘の好みを理解してくれている上に、お手紙にも反映してくれているとは、嬉しい限りです。
娘ももらったお手紙が嬉しかったらしく、「ママ、〇〇くんがお手紙くれたんだよ~! お返事に『〇〇くんありがとう。あこがれです』って書きたい。でも『あこがれです』は照れちゃうから、やっぱりやめておこうかな、どうしようかな」と、もじもじ。話すのが恥ずかしかったのは、憧れていたから!? 悩める5歳児を母は応援したくなってしまいました。
結局、「ひらがな表」を見ながら「あこがれです」と丁寧に書いていた娘。お友達、喜んでくれているといいね。手書きのお手紙って、想いが込もっていていいなと改めて思いました。
平岩茉侑佳
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