子どもたちは物語を読むのも好きですが、図鑑を眺めるのも大好き。寝る前の絵本タイムに息子のお気に入りののりもの図鑑や、宇宙の図鑑、「大ピンチ図鑑シリーズ」を持ってきたりすることもあるくらいです。
そんな“図鑑好き”の子どもたちに、朗報が。
子どもたちも私も大好きな作家・tupera tuperaさんが、約3年ぶりに新作絵本を刊行なさったのです。その名も、『超チョウ図鑑』(アリス館)。
*棚差しではなく、表紙が見えるように飾りたくなる1冊です
まずは、『超チョウ図鑑』の本の形にびっくり。
本を開くと、本自体が蝶の形をしているという、世にも珍しい、贅沢なつくりをした本なのです。本来スピン(栞ひも)として使われるひもが、蝶の触角になっている点も粋。さすがtupera tuperaさん。
ここでやりたくなるのが、本を開いて蝶のようにパタパタさせるという行為。促したわけでもないのに、わが子たちもパタパタさせて「チョウチョ~♪」と喜んでいました。
そして、肝心の中身。
“チョウの図鑑”と言っても、同書にはモンシロチョウやアゲハチョウといったおなじみの蝶は出てきません。分類も、ヒャクメンチョウ科やゼッコウチョウ科、ハタラキチョウ科など、見たことのない科ばかり。いままでの蝶の概念を超えた“超チョウ”を収録した図鑑、それが『超チョウ図鑑』なのです。
楽しいこと大好き、想像することが大好きな子どもたちも、ページをめくりながら「見て見て、ゼッフチョウだって! 絶不調だからこんな見た目なんだね(笑)」、「モクメチョウ、木でできてる!」、「シャチョウだ~!」と、“超チョウ”にすっかり魅了されてしまった様子。「本物の“超チョウ”が見てみたいなあ~」などど、想いを馳せています。
まだ発見されていないだけで、地球上のどこかに本当に生息しているかもしれませんね。
子どもたちが寝る前に読む絵本リストに、早速追加された『超チョウ図鑑』。収録された“超チョウ”は全84種。子どもはもちろん、大人が読んでもとっても面白い図鑑なので、お子さんと一緒にお気に入りの“超チョウ”を見つけてみてはいかがでしょうか。
平岩茉侑佳
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