小学2年生の長女は今でさえ危なげなく登下校をしていますが、本当に心配な子でした。どう心配かと言うと、「ちんたらちんたら歩く」「前を向いていない(下を向いている)」「声を掛けられたら付いていきそう」……など。
入学したての頃は、毎日のように学校の途中まで送って行きました。帰りは学童でしたので、学童までお迎えです。
仕事がなく学童に行かなくても良い日は、通学路に唯一ある信号機の下で待っていました。なかなか帰ってこない日は、学校の玄関まで行って靴があるかどうかを確認しに行く有様です。心配性にもほどがあるような気もします。
少し前に義務教育を1年早くする、なんていう議論がありましたが、母親(私?)からしてみれば、まだ6歳にもならない子どもを1人で登下校させるなど断じてできません(力強く)。もしそうするのであればアメリカのようにスクールバスを作るべし!などと言う私は年中の時から行きも帰りも1人で幼稚園へ歩いて行っていたわけですが、今考えるとなんと恐ろしいことでしょう。当時の私の田舎にだって危険はいっぱいでした(野良犬とか、他具体的には控えるとして)。
子どもが就学前の保護者の二大心配事と言えば、「交通事故」と「連れ去り」ではないでしょうか。最近は男の子だからと「連れ去り」の心配がないとは言えません。
交通事故については、就学前にきちっと親子で通学路の確認をしておくことが大切かと思います。いろいろなルートがある場合も「必ずここを通る」と決めてルートを1つに定めるとよいと思います。ルートを決めておかないと、友だちと一緒に帰ってしまい、まったく別のルートで帰ってきて入れ違いになるパターンもあります。長女は2年生になってから、一緒に帰る友だちに合わせて勝手にルート変更することがあり、何度か入れ違ってしまいました。
また、通学路を確認する際には、交通ルールもきちんと教えておきましょう。「青になったら手を挙げて渡る」だけでは不十分。右折、左折する車がないかどうか、他にも信号無視する通勤&通学の自転車には注意が必要です。朝は駅に向かう自転車がかなりのスピードを出すことが多く、児童の事故が多発しているのです。現在PTAの校外委員をしているので朝の通学路に立つことがありますが、車道を通る自転車が赤信号を避けるために、横断歩道手前で歩道に乗り上げてくる、または信号を無視することが見受けられます。友だちと登校する場合は、意外と注意力散漫になっていることも多く、横に広がっていることもあり、この辺りも要注意です。
それからあってはならない「連れ去り」。こちらはわが子のようにちんたらしていると狙われやすいのだとか!! 早足で周囲を警戒しているような子どもは狙われにくいそうです。しかし低学年から周囲の大人を警戒しなければならない世の中というのは悲しいものですね……。義父が家の前を通っていく私立の小学生に「どこに通っているの?」と尋ねて無視されていましたが、まあそうなるよね…とちょっぴり切なくもなったものです。
最近の小学生はほぼ全員が防犯ブザーを付けているはずですが、こちらも付けているだけにならないよう、たまには鳴るかどうか、また子どもがいざというときに使えるかを確認しておくこと。学校では「いかのおすし」を合言葉に教えているようで、「行かない、乗らない、大声を出す、すぐ逃げる、知らせる」という意味だそうです。通学路には110番の家もあると思うので、こちらも確認してほしいと思いつつも、さすがに知らない家に助けを呼ぶのは難しいと思うのです。お店など比較的入りやすい場所(110番の家になっていることも多い)を見つけておくとよいかもしれません。子どもの安全は地域で見守るべきだなと思うので、地域の信頼関係も築いていけたらよいですね。子どもができると、独身時代は煩わしいとさえ思っていたコミュニティの大切さに気付かされることがあります。
自分の子どもだけではなく、地域全体で子どもたちを見守れたらと願っています。
本田 香
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