前回、夏休みに「奈良」「京都」を訪ねたことを書きました。今回は移動中をどう過ごしたかを書こうと思います。
乳幼児期はとにかく愚図らないように耐えるのみだった新幹線や列車でしたが、小学生になると、これらの移動が格段に楽になります。今お子さんが乳幼児期の方は、移動は無理せず近場か短時間で済む旅を強くオススメしたい。この夏、きょうだいだけで大阪の親戚の家へ遊びに行ったというお友だちもいました。もちろん、ホームまで送って行き、ホームに親戚が待っているのですが、子どもにとっては大冒険ですよね。そんなことができるようになるのも、ほんの数年後ですよ!
わが家は、一応ゲーム機も持たせましたが(すみません、教育上よくないかもですが)、大活躍したのが100円ショップで購入した「日本地図」です。ふだんは壁に貼ってありますが、今回これを外して折りたたんで持って行きました。新幹線に乗車したら、広げて通過するポイントをチェックしていきます。私たちは新横浜駅から乗車したので、まずは左手に小田原をチェック! 目を凝らしていないと見えない小田原です。お城を拝めたのは過去2~3度しかありません。お次は右手、晴れていれば絶景の富士山です。あいにく夏休み期間の混雑する時期は、富士山側からチケットが売れて行くようで、私たちは逆側。あまり見えずに意気消沈する子どもたち。
しかし、長女がいちばん喜んだのが意外にも「富士川」。ここは「日本三大急流」のひとつで、塾で習ったばかりだと言うのです。ちなみにあとのふたつは最上川(山形県)、球磨川(熊本県)だそう。思わず「五月雨を集めて早し最上川」とつぶやいて、膝を打つ私。「最上川は昔から急流だったんだね~」と。子どもの学習に付き合っていると、これまでうっかり知らずに生きていたあれやこれやを改めて学ぶことができるのが楽しいです。そしてこれも知らずに生きてきた「日本平」。新幹線からは見えなかったけど、静岡にこんな景勝地があるなんて……。何度となく東海道線に乗っているのに、浜名湖が新幹線から見えることも知りませんでした。通過するポイントごとに、「ここは名古屋」ここは「彦根」と地図を照らし合わせながら進んで行くと、あっという間に京都に着いてしまいました。
いやはや、100円でこんなに楽しませてくれるとは、すごいじゃないの「日本地図!」100円ですから書き込みをしても罪悪感がありません。同じように飛行機で移動する時も、地図があると空から見える島や、日本の形を地図と照らし合わせられますね。この場合、曇っているとアウトですが、地図感覚が付くのではないかと思います。
ここでの地図感覚とは、頭で地図が描けるようになるということ。夫はこれができないそうで、一度行った場所へも二度と行けなくなるそうです。頭で地図を描くのではなく、あたりの風景(しかもバイクが停まっているなどの不確定情報)しか見ていないという……。聞けば、やっぱり「地理が大の苦手!」だそう。今はグーグルがあるので、道を間違える人も少ないと思いますが、頭の中で地図が描けるようになると便利ですよね。そのために、今から現在地と地図を照らし合わせることは大切かなと思いました。
お子さんとご旅行される際は、ぜひ1枚持って行かれることをオススメします。
<旅の番外編>
実は奈良・京都を旅したあと、在来線で4時間かけて実家へ帰りました。旅の疲れが出たのか、次女が到着と同時にダウン。高熱を出してしまいました。うーむ……やはり夏に無理は禁物でした。次回からは真夏を避け、過ごしやすい季節に家族旅行をしようと心に決めました。
本田 香
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