前回の「始まり編」に続き、今回は学校選びについて書いてみようと思います。受験をすると決めたからには、どんな学校があるのかを知っておかなければなりません。そこで、自宅から通える範囲にどんな中高一貫校があるのかを調べてみました。塾でもらえる学校案内に、沿線図と学校のある位置を示した地図があったのでチェックしてみると、なんとまあ関東圏の学校の多いこと! しかも共学、男女別学、共学だけど授業は別で受ける、大学付属、私学or国立or公立など、選択肢が幅広いのです。
私の地元では、田舎の割には中学受験する層が多かったのですが、まず男子校がありませんでした(なぜか女子校はある)。なんと公立高校においても男子校がありません。そんな背景もあって、私自身男女別学には違和感がありました。私の両親も「今時男女別学なんて時代錯誤では?」と言います。もともと別学の思想があまりない地域なのです。
もっとも、時代の流れで大学付属校は共学へ移行しているところが多いようです。それでも難関校と言われるところは、女子校・男子校が多いことも分かりました。当然のことながら、娘は男子校には入れませんので女子校か共学の選択になります。まずは別学、共学のどちらにするかは考えずに、自宅から通えそうな学校(自宅玄関から学校まで60分以内)を見学してみることにしました。
ひと口に見学と言っても、見学日が定められている学校、予約すればいつでもOKな学校と様々。他にもオープンスクールや運動会や学園祭、学校説明会などで校内に入れるチャンスがあります。この学校見学もなかなかスケジューリングが大変! 体験授業には予約が必要な学校もあり、自分の仕事と娘の予定を合わせるため手帳とにらめっこしました。小4の1年間では9校を見学しました。
同じ中高一貫校だしそう大差ないだろう……と少しは思っていたら大間違いでした。施設も雰囲気も力を入れている所も全然違っていてビックリ。ミッション系のある学校では「日曜日は近くの教会に通って欲しい」と話していましたし、「勉強だけでなく、小学生らしいこともして欲しい」と保護者に忠告する学校もありました。部活動に力を入れている学校、外国語に力を入れている学校……。私服か制服か。スマホを生徒がみんな持っている学校、携帯すら持ち込み禁止の学校と本当に千差万別で面白かったです。中でも驚いたのが、ある付属校の学校見学で、成績優秀者のうち希望者は高3で大学の講義を受けられ、単位を取得できるということでした。大学のスタートラインは誰もが同じではないのですね。9校を見学しただけで、知らない世界をたくさん知ることができました。
このように学校によって特色があまりに違い過ぎるので、自分の子どもに合うか合わないかは割とすんなり分かるものだなと思いました。
結局娘が「通ってみたい」と思う学校はすべて「女子校」でした。そして不思議なことに、共学を見学しても私自身ピンと来ず、「娘は共学ではない」と確信しました。あんなに「女子校はどうよ?」と思っていたのに、共学校は娘が通っているイメージが全然わかないのです。自由な校風も娘には向いていないと思いました。やはり百聞は一見に如かずです。今年もいくつか学校見学を考えているので、またハードな1年になりそうです。
受験関連は今後もちょくちょく連載にアップしていきたいと思います。
夏休みにオープンスクールに参加した後、体調を崩した娘。
休日を利用して学校をまわるので、ハードになりがちです。
子どもを連れて行く学校は最小限に絞った方が良さそう。
本田 香
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