かれこれ10年子育てしていますが、子どもへの言葉かけって本当に難しいです。
「言霊」と言うぐらいですから、言葉の力はとても強いもの。親に言われて傷ついたこと、案外大人になっても覚えているものです。だからこそ、子どもに対する話し方や言葉かけには気を付けなければいけません。
そう分かっているのに、ついつい子どもにキツ~い一言をかけてしまうことがある私……。特に長女は成績にはナーバスになっていますから、成績が振るわなくても責めないように気をつけているつもりです。しかし、考えに考え抜いた言葉で長女を泣かせてしまったのです。
その時の流れをまとめてみると、
◯月例テストに向けて勉強を頑張っていた長女
◯結果、思ったより成績が良くなかった
◯成績を見た私「何この成績!」と言っては良くないと思い、
「あんなに勉強したのにどうしてだろうね」と発言
◯長女が大泣きする
こういうことがありました。
ママ友だちにこの件を話したら「それはない、かわいそうだよ」と言われました。優しさが感じられない言い方だったみたいです。長女が頑張っているのを見ていたので、頑張ってもできなかったのは何か理由があるだろうから、それを考えようという内容を伝えるため「あんなに勉強したのにどうしてだろうね」という言葉になってしまったというわけです。
しかし書いてみると確かにこの言葉はなかったな……と反省。まるで努力を否定しているようにも捉えることができますね。この場合は言葉足らずでした。「よく頑張って勉強したよね。たまたま苦手なところが出たみたいだから、見直しを一緒にしよう」というように言えば良かったです。
一方、次女に関しては私が何気なく発している「面倒臭い」という言葉を完全に頭にインプットしており、何かあると「面倒臭い」と言うようになってしまいました。次女が「面倒臭い」と言うたびに、夫が「ママと一緒のこと言ってる!」と笑います。私は笑えません……。
子どもをその気にさせることが上手なお母さんは、その方自身がとても素敵である場合が多い気がします。「言葉かけ」に関する本もありますが、それを読んでもなかなかうまくいかないのは、良くも悪くも言葉の使い方は、親の人間性が色濃く表れてしまうからでしょうか。だからこそ、親も人間性を常に磨いていく必要があるんだろうなと思います。あとは親の「余裕」も大事。仕事が忙しいなど精神的余裕がないと、ついカリカリしてしまいます。どんな時でも大らかで、どんと構えていられる母になりたいものです。
子どもが夢中になっているときは、声を掛けてはいけない……。このさじ加減も難しい。
本田 香
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