長女は小学5年生になり、塾ではみんなが中学受験を目指す子ばかり。小学4年生から1年間をともに過ごし、お互いのことを分かり合えるようになってきました。「勉強」をしなければならない一方で、「同じ目標を持つ仲間」を持ったことから、仲間たちと俄然「遊びたい欲」が爆発するようにもなりました。最近は、大きなテストや月例テストが終わった後に、同じクラスのメンバーで遊びの計画を立てているようです。主に子どもたちで計画を立て、子どもたちだけで遊びに行く、または誰かの家で勉強会を開くのが恒例。勉強会も7割は遊んでいるので、“勉強会”とかこつけた“遊びの会”とも言えます。
「受験生なのに大丈夫なの!?」と思う気持ちもありますが、子どもたちが余りに楽しそうで、「勉強をしてほしい」と思う以上に、「こんなに仲の良い友だちがいて羨ましい」と思います。
子どもたちが仲良くなるにつれて、先日は保護者が顔を合わせる機会まで持つことができました。やはり皆さんも子どもたちを見て「羨ましい関係だ」と仰っていました。塾では生き生きしている子も、学校では「居心地がよくない、目立ちたくない」などと思っているお子さんもいるようで驚きました。すでに上のお子さんが同じ塾を卒業したという方は、卒業後も塾の仲間との交流が続いていて、絆が深いそう。子どもにとって、学校以外の居場所があることは大切なのですね。
子どもたち同士ですから、全然トラブルが起きない訳ではありません。小学校高学年なので、コンビニで何かを買うシチュエーションもあり、金銭トラブルや帰る時間が遅くなる等の問題も多少あります。そのあたりは、保護者がサポートしつつ、子どもたちで話し合い、解決していけるような間柄を作って欲しいものです。思いやりを持つこと、コミュニケーションを円滑にできることは、勉強以上に生きて行く上で大切なこと。遊びながらも、そういったことも身につけてもらえたらと思います。
今の長女にとって、みんなと遊ぶことが勉強のモチベーションにも繋がっています。中には志望校をはっきり定めている子もいて、きちんと目指す態勢を整えているようです。そんな仲間の背中を見て、長女も大きくなっていくことでしょう。一緒に過ごす仲間次第で、人生が大きく変わることがあります。ある時代のある場所から突出した才能が多く出る時は、だいたいお互いに切磋琢磨し合う仲間が必ずいます。トキワ荘なんかもそうですよね。ちょっと話が大きすぎるかもしれませんが、今は良い仲間に恵まれたことに感謝し、行く末を見守りたいと思います。
長女の塾メンバーの仲間にどうしても入りたい次女。次女には次女の仲間ができるといいな……。
本田 香
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