みなさんは子どもの教育費をどのぐらいかけていますか?
わが家は“教育費は投資”として“できる限り惜しみなく”という考えで10年間やってきました。もちろん、わが家においてのできる範囲です。親がボロを着ていても子どもの教育費は出すという意気込みでしたが、前回の記事にも書いたように「今思えば無駄だった」と感じる習いごとも多少あります。また、ふり返ると仕事で慌ただしくしていた分、“外注に頼る”ことで安心していた部分もあると思います。
世間が子どもにどの程度の教育費をかけているのか気になったので、全国平均を調べてみました。公立小学校の児童は、学校教育費が60,043円/年(給食費別)です。一方、塾や家庭で使うドリル、習いごとなどを含めた学校外活動費は217,826円/年でした(※)。私立小学校は学校にかかるお金だけで870,408円/年(給食費別)ですから、公立との学費の差はなんと14倍。なんとも公教育とはありがたいものです。
公立小学校の学校外での活動費を月単位にならしてみると、18,152円/月となります。案外かかっている印象ですね。わが家は長女が中学受験を考えているため、塾代が結構かかっています。こういった塾代が平均値を押し上げているのかもしれません。塾通いは長女の希望ですので、ここは必要経費と割り切っていますが、正直なところ、次女も塾通いをしたいと言い始めたらどうしよう…と少し悩ましいです。
習いごとにお金をかけないためには、地域団体が主催するスポーツクラブや文化活動を利用すれば、格安でレッスンを受けられることもあるようです。また、勉強なら親がある程度のサポートができるはず。中学受験も通塾せずに親が教えている家庭もあると聞きます。
中学受験を考えない場合、もしかすると塾はもちろん市販のドリルも必要ないのかもしれません。例えば、学校で配布される社会科の資料集を読むと、当たり前ですが本当に良くできています。この資料集を一冊読み込むだけでも、とても良い学習になると思います。意外と学校の社会や理科の教科書や資料集を読み込んでいる子は少ないのではないでしょうか。また、漢字や計算は、学校で使っているドリルから例文を引っ張ってくる、例文を変える、数値を変えるなどして、新しいドリルを自作できると思います。ただし、これを実行するには親が手間暇をかける必要があるのですが……。
かけようと思えば、お金も手間もいくらでもかける余地のある教育。良い教育を受けさせたいと思えば思うほど、高いお金を払うことになることに、ちょっとモヤモヤする今日この頃。日本の教育費、少し高い気がしませんか?
※「平成28年度 子供の学習費調査」(文部科学省)より。1~6年生全部の平均値です。
子どもたちの教育費をまとめたファイル。
本田 香
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