突然ですが、私は植物が大好きです。特に芽吹きの季節である春と若草が美しい新緑の初夏は心が晴れやかになります。登校時、子どもたちが階段の隙間から白い小さな花を咲かせた雑草を発見しました。朝はまだ冷え込む時季でしたが「あ、もう春が来たね!」と次女が顔を輝かせていました。そうです、次女も植物が大好きなのです。以前、暇つぶしに小さな植物園に行ったらいたく気に入り、3時間も過ごしたことがあるほど。私も小さい頃は、自宅の庭の植物や昆虫の観察で1日が終わっていたので、しっかり遺伝したみたいです。
週末、次女が「春を探しに行こう」と言うので公園へ春を探しに行きました。3月初旬はまだまだ枯れ草が多いですが、春はあちこちにありました。カラスノエンドウ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、タネツケバナ……まだ花をつける前のようです。繊細なようで力強いこの時季の雑草は美しく、もはや“雑草”ではありません。
アチコチを観察していた次女が、「ママ来て!」と言うので何かと思ったら、岩陰に冬眠から目覚めたばかり?のトカゲがいるではありませんか。なんだか体がテカテカしていて「私は新品です」という空気が出ています。あまり爬虫類は得意ではありませんので、観察は次女にまかせました。次女は「かわいい?見て見て! おめめがとってもかわいいよ~」などと言いますが、こういう時は本当に困ります。「ちょっと気持ち悪い」なんて口がさけても言えません。要所要所で子育てには忍耐が試されます。本心でなくても「本当だ、かわい~!」と受け答えすべし。
我が家の庭でも、植えっぱなしのチューリップの芽も葉が大きくなっていました。チューリップは球根を植えて、花が終わったら掘り出さないといけないようですが、私は基本的に植えっぱなしです。球根が増えて変になってしまうのですが、何年かしてかなり野性味あふれるチューリップになった方がいい味が出ている気がします。はじめは人工的に植えたのだけど、かなりワイルドになっちゃったバラとか、元の株は枯れたけど、種がこぼれ落ちてワイルドに育っってしまったパセリや花はなかなか魅力的です。スボラだとも言えますが。
こうして次女と春を探すのは去年に続いて2度目。植物だけでなく、昆虫や爬虫類、野鳥の観察もできて楽しいです。この時季は保育園や幼稚園でもらう冊子に「はるのずかん」が入っていることが多いので、捨てずにずっと取っておいて欲しいです。卒園して丸2年が経ちますが、今でも活用しています。皆さんも、春を探しに出かけませんか。
本田 香
<<<vol.43 | 特集TOPページ | vol.45>>> |