先日、10年ぶりの友人と再会したところ、お互い親になったことで“教育”についての会話で盛り上がりました。私は自分のできる範囲での教育費は惜しまないというスタイル。友人も同じくでしたが、想定の範囲が我が家よりも広かったのが印象的でした。私が思うところの教育費は、習い事、中高の私立の学費、大学の学費(留学って言われたらどうしよう…)というレベルでしたが、友人は「中学から海外を視野に入れている」とのこと。そのため子どもの教育費の想定額が我が家の倍以上で、vol.40の連載で「子どもの教育費は青天井」という記事を書きましたが、「やっぱり教育費は青天井」と思った次第です。
シャンパン飲みながらも、話している内容はほぼ“子育て”。
友人はお父さんなのですが、本当に最近はお父さんが真剣に子どものことを考えていて感心します。この10年で子育て事情は劇的に変化しました。少子化ではあるかもしれませんが、一人を育てるために両親がどこも真剣です。
先日とある塾の春期講習へ次女を連れて行ったら、お子さんを連れてきていたお父さんが、「来月からの持ち物、コースなどを具体的に教えて欲しい」と先生にお話をされていました。こういった細かいことをお父さんが先生に聞くのは、少し前なら大変珍しかったものです。そして“カンタンなことしか子育てに関わらない夫”が、世のお母さんの不満の種でもありました。ちょっと前のお父さんといえば、食器の後片付け、ゴミ出し、子どもの送迎、ぐらいで「イクメン」と言われていたものですが、今はお母さん顔負けの「ハイレベル父さん」が増えているようです。
前述の友人は、朝ごはん&夕ごはんを家族分作ってから会社へ行くのだとか(フレックスではないのですよ)。それを聞いて私は目玉が飛び出るかと思いました。そう言われてみれば、保育園のお花見へ行ったら「お弁当はパパが作った」という話も普通にあるし、我が家も運動会のお弁当は夫が作っているのでした。
また、主な稼ぎ頭がお母さんで、お父さんはサブ&子育てという家庭も聞きます。そのため、ここ最近はママ友じゃなくて、パパ友と子育て情報を共有することがちょいちょい出てきたように思います。私は10年ほど前から子育て雑誌に携わるなどしてきましたが、この10年の変化たるやすさまじい。まだ10年前は「専業主婦」が主流だったことが信じられないというスピード。かつての主婦雑誌はあっさりと「共働きするお母さんの雑誌」に鞍替えしました。このように、お父さんの子育て参加率が高まり、「専業主夫」「兼業主夫」が右肩上がりの世の中。子育てに参加しないお父さんの肩身が狭くなるのも時間の問題かもしれませんね。
本田 香
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