中学受験を控えた長女。夏休み中はいつも通っている校舎とは別の校舎で朝から夕方まで塾へ通っています。これぞ中学受験生にとっての「天王山の夏」、私も経験したことのない未知の世界です。7月の終わりから「通勤定期」を買って、片道40分ほどの道のりを文句も言わず嫌がりもせずに通っていますが、平日はちょうど通勤ラッシュと重なります。はじめは心配をしていましたが、今では長女もすっかり慣れて「朝はおっさん地獄だよ」と笑っていました。通勤のお父さんたちに失礼な言い方をする娘ですみません……。
朝から夕方まで何をしているかと言うと、当然勉強をしているわけですが「午前中は集中力を保てるが、午後からは集中できないことも多い」のだそうです。学校よりも長い時間を勉強して帰ってくるので、家ではゆっくりさせてあげたいのですが、帰ってきてダラダラしている長女に「なにもしないで大丈夫なの?」と受験に関心を示していなかった夫が不安そうに聞いてきます。“ついに夫が心配をし始めた”と少し驚いてしまいました。確かに心配ではありますが、もはやなるようにしかならないと母は腹をくくっています。というのも、色々な学校を見学してまわるうちに「どこの学校にも良いところがある」という事実を知ってしまったのです。そして「どこの学校にも短所がある」ということも……。つまりはどこへ進学しても学校が楽しくなるかならないかは自分次第、ということです。そしてその先の進学もまた自分次第……。
長女と決めた受験校(当然一校ではなく数校)は、「ここならいいね」と納得した学校ばかりですので、受かった学校がご縁のあった学校だと思って、あまりピリピリせずに受験の日を迎えようと思っています。これだけ毎日塾へ通っているだけでも偉いなと褒めてあげないといけませんよね。
さて志望校を決める際に一番こだわったのは「自宅からの距離」です。どんなに良い学校でも自宅から1時間以上かかる学校は行かせることができないと判断しました。というのも長女はそこまで体力がないので、通学だけで消耗してしまうからです。私も高校時代は学校が遠くて、朝は6時23分のバスに乗らないと遅刻をしてしまう距離にありました。そこで諦めたのが「部活」と「予備校」でした。通学に時間を取られる上に、バスの時間が限られていてうっかり帰れなくなるのです。そんな私の経験も含めてですが、たまたま長女が行きたい学校が近いところばかりだったのでこの点は良かったです。実は私が「受けて欲しいな」と思っていた学校は長女が受けないと言うのでガッカリ。でも私が通う学校ではありませんから仕方がありません。気づけばあと半年と迫った中学受験。私はひたすら手続きを間違えないよう、長女の足を引っ張らないように努力したいと思います。
長女の勉強棚。まだまだ教材はこの倍位以上あります。
本田 香
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