ドイツの公立学校の教育システムをすでに何度かご紹介していますが、ドイツにも私立学校なるものも当然あります!と、いうことで今回は私立学校をいくつかご紹介♪
1)やっぱり英語は国際語!インターナショナルスクール
ドイツでも日本同様に子供の教育面で英語を重視している家庭も多いです。
そのためインターナショナルスクールに通うご家庭もあるようですが、日本同様ごく一部。
その理由としては、授業料年間200万円越えの世界だから!
やはりこれは庶民には手が出ない金額ですよね。。。
もちろん学校数も少なくドルトムントにはありません。
ドルトムント周辺だとデュッセルドルフに有名なインターナショナルスクールがあり、駐在等で手当ての出るお子さん以外だと、現地の大金持ちの子供が行く学校というイメージです。
ただ、バイリンガル幼稚園ならドルトムントにもあるようです。
が、こうした私立のバイリンガル幼稚園はやはり高額。
(デュッセルドルフの私立「独英日」インターナショナル幼稚園を調べた際は月10万円くらいでした。)
何年間も通うには庶民には不可能。。。
まあ、ドイツには嬉しいことに公立でもバイリンガルギムナジウムなどがあるため、英語のためだけに無理して私立に行かせるほどでもないという家庭の方が大半のようです。
*いわゆる「セレブ幼稚園」なるものがドイツの大都市には存在し、親も先生も子供の教育にめちゃくちゃ力とお金をかけてます。
2)ドイツ発。本場のシュタイナー学校は?
日本ではちょっとミステリアス…というかやや怪しい(笑)印象が強いですが、ドイツはさすがシュタイナー学校発祥の地ということで(提唱者のシュタイナーさんはオーストリア人)思想の1つとして確立されており、学校や福祉施設などでも「シュタイナー系」のものがちらほら見られます。
ただ、そこまで多くはありません。ドルトムントでは1校のみです。
ドルトムントに交換留学でこちらに1年来ていた女子高生の方が、たまたまそのシュタイナーに通っていたので聞いてみたのですが、意外にもそこまで普通の学校と大差はないそう。
生徒さんたちも普通の学生といった感じで、授業内容も数学や英語、ドイツ語、理科に社会などと至って普通だったそうです。
ただシュタイナーは競争を好まないからか、生徒さんはおっとりしたタイプが多く、品のいい家庭の子が多いそう。さすが私立!
とはいえ、そこまで学費は高くなく、彼女の通っていた学校は月2万円程度だとか。
ガツガツ勉強する感じでないので内容も比較的簡単だそう。
卒業後生徒さんの多くが就職または専門学校に行くそうなので、簿記など実用的な内容もあると聞きました。
意外と現実的なんですね。
*先日FBで紹介した障害者施設のパン屋さんもシュタイナー系の団体が運営しているそうです。
3)ギムナジウムにも私立があるの!?私立のギムナジウム
ギムナジウムといえば公立が大半ですが、なんと私立のギムナジウムも存在します。
カトリック系、ユダヤ系など宗教色の強いのが特徴で、特に多いのがやはりクリスチャン系。
公立のギムナジウムは通知表(ギムナの水準に達している)と推薦状があり、特に問題なければ意外とあっさり入れますが私立は別物。
例えばカトリックなどでは洗礼証明書なるものが必要らしく、面接では親子ともに身なりを整え、対策をしっかりして臨むらしい。
ただ、面接といっても、学力面ではなく、見られる面は、思想面や能力面(音楽に力を入れている学校では音楽が出来るなど)など。
日本のようないわゆる学力を測る受験なるものはありません。
つまり必要なのは思想やその子の適性、育ちなど。つまり付け焼き刃で受かるものではないため、我が家は全く私立の受験は考えられませんでした。
こうした学校にはムスリムや他宗教系の人はまずいないため、ほぼ欧米系(ドイツ人メイン)の子が集まるらしく、「人種のるつぼ」的なうちの子の通うギムナとは全く違う雰囲気だと容易に想像できます。
日本でも都心部では中学受験が盛んですが、学校によって学力のレベル、家庭のレベル、雰囲気などは似た子たちが集まりますよね。
先ほど紹介したシュタイナー学校、そして私立ギムナジウムは、学力で選ぶという面を除いては、日本の私立中学や高校に近いイメージがします。
*Taufeは、クリスチャンの国ドイツでの日常生活で非常に一般的な行事です。Taufeを受けた後も、数ヶ月ごとに何度か身内で集まりお祝いします。
「この前法事で実家に帰った時に~」的に、会話にもよく出てきますのでそういうものがあるのだとドイツビギナーさんは知っておくといいですよ~。
公立以外にも選択肢のあるドイツ。
ですが、やはりお金持ちの子の行く学校という感じで、日本ほどメジャーではありません。
学力以上に重視される点が思想という点が面白いですよね。
それではまた次回!
Tschuss! (チュース:意味 バイバイ)
高橋ユウ
<<<vol.42 | 特集TOPページ | vol.44>>> |