早いもので10月も下旬ですね。秋も次第に深まり始め、桜の時期に本帰国してきた我が家も日本の生活をスタートさせてはや半年が経ちました。
子どもたちも最初に比べれば随分と日本の学校にも慣れてきたようです。
しかしその安心も束の間。今度は1年半後に高校受験を控える中2の長男アユの進路を考えると頭が痛い状態です。
日本生活の長いスイス人の知人が「日本のお母さんたちは大変だよね。子どもにベストな教育環境を与えるために常に戦略を立てているよね。」と言っていたのですが、まさにそれ。。。日本の都会の選択肢の多さには本当に驚かされます。
そして親が完璧な戦略を立てた!と思っても、今度は子どもは思ったように動かない。。なのでそこで親子の衝突が起きて喧嘩になる。。。
実は私も、中2で帰国し、のんびりと日本の中学を満喫するアユに対して相当な焦りを感じていました。なので「子どものため!」と良かれと思って散々進路についてアドバイスしたつもりでいたのですが…私が熱くなればなるほどますます広がる親子の溝。一時期はしばらくほとんど口をお互い聞かない時期もあったほどです。
と言うわけで、親としてはこの時期、二重の苦労があることも身を持って感じた次第です。
しかし、中2と言えば思春期真っ盛り。親に反抗するのも当然のことですよね。
ただ私自身も本当に悩み、「まあ、反抗期だから仕方ないか…」とずっと思っていましたが…ある日、「反抗期」と言うのは親から見た一方的なもので、勝手な言葉だよな、実際には子どもの成長に必要な大切な「成長期」なんだ!と気がついたのです。
母親というのは不思議なもので、自分の子どものことになると全く客観的に見れない面があります。ヒゲも生えて声変わりもしているのに赤ちゃん時代から育てているからか、母親だけがいつまでも赤ちゃんだと思い込んでいるというイタい状況に。。。しかしいつまでもそんな育て方をしてたら当然子どもも反抗するわけで。。。
そこで夫とも相談し、適度に距離を持って見守る育児に切り替えることにしました。
すると勉強も分からない時は夫に積極的に聞くようになり、テストの点が悪い時は私が「勉強したのに点が取れなかった?じゃあ勉強の仕方が悪いんじゃない?」と言うと「どうすれば良いかな?」と聞くようにもなりました。また食事作りも忙しい日は思い切って休んで、一緒にスーパーに行って好きなお弁当買っていいよ~と選ばせたり、ラーメンを食べに行ったり。すると移動時間にアユも以前より話すようになってきたのです。(次男ワタとはドイツ語教室の行き帰りに色々と話しています。)
中学生は「子ども以上大人未満」と言う表現がぴったりです。子どもでないと意識しながらもつい言い過ぎてしまうと、今度は大人ではないので複雑なことを言われると処理しきれなくて爆発。
なかなか複雑です。
昔、美術を高校生に教えていたことがあるのですが、思春期特有の「負」や「陽」、「嬉」や「疑」などのたくさんのオーラを発しており、こちらもしっかり向き合うとなるとものすごくパワーを使うので、疲れ果てて、帰り道にジャンボシュークリームをいつもかぶりついていたほどです(笑)。
と言うわけで、新たな育児OSを入れ替えてティーンエイジャー育児を頑張ろうかと。(いや、頑張り過ぎないことを頑張ろうかと)
この時期は「反抗期」ではなく「成長期」。イラッとした時は、それを自分に言い聞かせるだけで随分と心が軽くなる気がします。
ではまた次回!
Tschuss! (チュース:バイバイの意味)
高橋ユウ
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