夏休みが始まりました。実は我が家、この夏はドイツに2年ぶりに遊びにいくことに!
と言うわけで月末のフライトに間に合わせるべく急いでこの原稿を書いています。
さて久々にドイツの友人に会えるので当然ワクワクしている子どもたち。彼らの友達の多くはギムナジウムという公立の中高一貫校に通っています。
ドイツは小学校が4年生まで。その後は進路によって大学受験のための「ギムナジウム」、専門職を目指す「レアルシューレ」、レアルシューレに学力が及ばなかった子の通う「ハウプトシューレ」などに分かれ、義務教育期間を終えます。5年生で進路が分かれるなんて早すぎる!とドイツ国内でも賛否両論あるこの教育システムですが、学校を分けるまでいかなくてもクラスをレベル別に分けるということは理にかなっているのかも、と思うきっかけが最近ありました。
小6の頃のクラスの半分が中学受験をし、私立中学に進学したワタの友人たち。勉強が大好きで知的好奇心の塊のような子たちは現にいて、彼らは希望の私立中学に入れてとても毎日が楽しいとのこと。たしかに基礎を中心とした公立中学の勉強が物足りないのは明らかでしょう。
一方で発達障害があり、そうした子達を中心に受け入れている学校に進学した子もいました。その学校では個人の特性に応じて全科目がレベル分けされており、自分に合うレベルのクラスで学びます。少人数制&先生の手厚いサポートもあり、勉強も分かるようになって毎日が楽しいとのこと。学んでいる内容もきちんと中学生で学ぶ内容ですが、難しすぎる部分は省いたり、教科書ではなくオリジナルのプリントを使用するなど様々な工夫がされているそうなのです。
小学生時代は授業にもついていけず、みんなの輪にも入れず辛い思いをしてきたそうですが、今では周りの子も自分と同じような悩みを抱えている場合も多くて話しやすいし、学校や先生方のサポートで多くの経験を積めているとのこと。事実友達のいない小学生時代は日本語が伸びなかったそうなのですが(彼も帰国子女なのです)、友達ができて、SMSでやり取りするようになり、日本語力がグッと伸びたとのこと。それを聞き、自分が安心できる場所で経験を積めるというのは大切なのだなと感じた次第です。
そんなレベル分け教育も悪くないと思ったきっかけ…実は新生活を伴走してきた私たちハハ達も「お疲れ様会」と称して7月は結構な回で近況報告を兼ねた飲み会をし、そこでいろんな学校の話を聞いたから。夏休みは母たちも息抜きしないと、と言うのはもちろんのこと、集まりを通じて様々な学校の話を聞けるのは興味深く、教育について改めて色々と考えるきっかけにもなりました。
というわけで、皆様もリラックスしたステキな夏休みをお過ごしください。ドイツ的に言うと、休息は次のステージに進むための活力、ぜひ何もしない日を頑張って作ってみることをオススメします。
ではまた次回!
Schone Ferien! (ステキな夏休みを!)
高橋ユウ
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