COLUMN

おかえり、NAOKO!!~けんかをやめて奈保子を語ろう。

第3回 奈保子の好きなオーストラリア。

世の中はリオデジャネイロの話だろうけど、
奈保子ファンはオーストラリアの話をしよう。

河合奈保子さんの本当のファンならば、彼女が現在オーストラリアに居を構えていることを知っていると思う。
お金持ちのセレブ生活なのか、それともマスコミから逃れたいための芸能人の性なのか、そんなことを考えている人は、河合奈保子さんを知らないのだ。すくなくとも「平凡」読者の奈保子ファンよりは。
デビューしてからの数年間の「平凡」をひもとくと、まず、彼女が仕事柄、さまざまな場所を旅し、さまざまな出会いを体験していることがわかる。1986年6月号の記事によると、 デビューして以来、オーストラリア、ハワイ、バリ、ニュージーランド、ニースなど、多くの海外を旅しつつ、国内では精力的にコンサートを行い、また、故郷の大阪、東京を仕事で行き来して、 その距離を計算すると、なんと月まで1.5往復!したのだそうだ。さまざまな旅の感想がそこに書かれているのだけど、そのなかにもやはり、オーストラリアに関しての記事がある。
column3_1 「ブルー、グリーン、ホワイト、色に例えるとそんな感じ。人々はおおらかで、真夏でもカラッとしてさわやか。星がよく見えるから南十字星を探そうと頑張ったんだけど、夜空が星だらけでかえって見つけにくい。ここは最高の地ですね」
オーストラリアの豊かな自然。それこそが彼女の求めた快適だったのかな、ということがうかがえる。

彼女の心が求める安らかな自然の地。
取材で訪れるたびに想いは募った。

column3_2 河合奈保子さんが開放的な自然のある環境が好きだ、ということはほかの記事にも見て取れる。デビュー1年少しの1981年10月号ではすでにその片鱗が現れていて、読者との電話トークコーナーでは、読者がどこかから聞いてきた、農業が好き? という質問に対して「北海道で牛なんかのいる牧場に住んでみたい」と答えたり、1981年8月号では千葉・マザー牧場での酪農体験(!?) で笑顔をはじけさせたりしている。彼女は自然が大好きなのだ。飛行機に初めて乗ったのは高2の3月31日。6月にデビューするために上京するために家族で乗った国内線。
そこから回り回ってオーストラリアの魅力に気づき、「まだ恋人もいないのに、新婚旅行の場所は決まっている。過去取材で2回行ったオーストラリアだ。1回目は"こんな素晴らしい国に彼と一緒だっったらいいな"というのが、感想。2回目は"やっばりここにかぎる"と確認。大草原、動物、息が詰まるところが全然ない。オーストラリアは夢見る新婚旅行先だ」(1984年11月号)、「自然に囲まれた、のんびりした場所が大好きな奈保子。その中でも最高なのが、オーストラリアだ。新年早々、CF撮影で再びそのオーストラリアに行けて、大満足で帰ってきた。奈保子にとって、大きな夢とは、そのオーストラリアに住むことなんだ。この夢がかなったら、もう奈保子は大喜びで大変だろうな…」(1986年3月号)という具合にオーストラリアへの夢を少しずつ育てていったのだと思う。1986年4月号では彼女はオーストラリアで1986年2月のハレー彗星を見たいと言っていた。果たしてその夢は叶ったのだろうか。アイドル、アーティストとしての夢は見事に実現させ、当時、毎年、あの暑い夏を届けてくれた。彼女を語る上で欠かせない、熱いライブの思い出。 column3_3

そのあたりの話は、また来週。