“ベビー・サイニングタイム!”教室訪問

八王子市で「Apple Tree 絵本の英語教室」を主宰する仲野敦子さんは、
つねに効果的な教材探しをする中、アメリカに住んでいる日本人の友人から
“サイニングタイム!”について聞かされました。
早速、何枚かDVDを送ってもらい、3年前から娘さん(現在5歳)とともに
体験、「一緒にハマって」しまったそうです。
そして今では、“サイニングタイム!”を「理想の教材」と呼んで、
教室でも使っています……


Apple Tree 絵本の英語教室

すっかり“サイニングタイム!”の虜となった仲野さんは、2年前には通信教育でいち早く“ベビー・サイニングタイム!”のインストラクターの資格を取り、現在は0~3才の未就園児向けに【Baby & Kid's Signクラス】として自宅教室で教えています。
お宅を訪問しても開口一番、
「“サイニングタイム!”の素晴らしさをみんなに伝えたい! とつねづね考えていたので、
今回の日本での発売の知らせは本当に感激しました」

とすっかり興奮を隠せない様子。

「09年4月に教室自体をスタートさせ、昨年9月から“サイニングタイム!”を
導入しています。以前、ほんの少しの間勤めていた大手の子供英会話教室では、
歌にゲーム、工作や色塗り中心の“楽しく英語で遊ぶ”レッスンでした。
でも、それではせっかく通っていてもなかなか本物の英語力が身につきません」


探究心が旺盛な仲野さんは「もっといい教え方、教材はないのだろうか?」と追い求めていたのでした。
そして、上辺だけの英語力(自己紹介や挨拶、単語や文型を覚える等)ではない、英語を丸ごと理解し英語で考える“英語の基礎力”をつけさせるにはどうしたらいいのか……と悩み、様々な教材を見比べたり、児童英語教師向けのセミナーにも参加したそうです。

「そんな中、たくさんの英語の絵本に接しさせることで『英語を英語のまま理解し考える
“英語の核”をつくる』という方法論に出会いました。
数多くの英文絵本を暗唱し、選りすぐりのネイティブによるCDを聞き込み、
十分な英語が蓄積され基礎力が築かれるのを待つのが、幼児英語学習には遠回りのようで一番の早道だと思い、毎日の生活の中で英語に触れる時間を多くしてくださいと生徒さんにはお願いしています。覚えたサインを日常生活の中で使うことで反復練習になり、何より歌が魅力的でつい口ずさんでしまう“サイニングタイム!”は、そういう意味で正にぴったりな教材なんです。」



雄大くんとお母さん

英語を教えるプロとして、まず“サイニングタイム!”の英語教材としての有効性に胸躍らせた仲野さん。教室では月1~2回のプライベートレッスンや少人数のグループレッスンを行っています。

取材に伺った日も、2歳4ヶ月になる雄大くんがお母さんに連れられてやって来ていました。雄大くんはちょうど1歳半から教室に通い出し、計16回の基本レッスンを終え、今は復習しながら他のナーサリーライム(遊び歌)なども教わっているところです。
「家でも時々一緒にやりますが、けっこう覚えていますね。
飛行機が空を飛んでいると、AirPlaneとか、ふと口にして手真似もしています。
自分でもDVDを見たがり、いつもせがむんです。
他にアニメの『きかんしゃトーマス』を見ても、Trainと指でサインしたり……。
あと、歌が本当にいい。聞いていて楽しいから私も自然に覚えちゃう。
この頃はCryなどの感情表現にも共感し、つい見入ってます」

と雄大ママ。

仲野さんはこれを受けて説明します。
「3歳までは子どもになにかを教えようとしても、即座に期待通りの反応は示さないことが多い。しかし、だからと言って理解していないわけでも興味がないわけでもありません。それどころか、見るもの聞くもの、全てをぐんぐん吸収しています。ベビーの間のインプットは大切です。そしてインプットされたものを上手に引き出すためにサインはとても有効な手段なのです。」

実際、雄大くんも教室にいる間中、テレビ画面をずっと凝視しているわけではなく、備えてあるいろんな玩具で遊んでいます。
しかし時折、お気に入りの映像や単語に反応し、まだ拙くてはっきりとは聴き取れませんが、「Banana」などと声に出して手真似をして見せます。これには取材班もビックリ。
ママも大喜びでした。雄大親子は順調にインプットの時期を楽しんでいる様子です。


仲野さんはご自身の娘さんに“ベビー・サイニングタイム!”を与えた経験を振り返り、話を続けます。
「娘がすぐに興味も持ったのは、自分とは違うアメリカの子どもたちがたくさん登場すること。髪も肌の色も住んでいる家も公園の感じも全部違う。
洋服が可愛いと女の子らしい反応も示しましたね。
カラフルでポップなアメリカ文化に触れる素材としても
“サイニングタイム!”は優れていると思います」

また、他のソフトをいろいろ聞き較べても「楽曲のよさはピカイチ」とか。
「娘も1~2回聴いて覚えていました。
変に童謡っぽい作りにして媚びないで、子どもの心をうまくつかんでいる。
だから、大人が聴いてもエンジョイできるんです。
自分の教室以外でも、10~20人ほどの幼児を対象に、ふれあいやリズムを基調とした
『親子えいご遊びサークル』でも講師をしていて、
そこでも“サイニングタイム!”を使うんですが、概ね反応はいいですね。
女の子は特に歌や本が好きですし、夢中になっています」


“サイニングタイム!”の利用法として仲野さんは…

  • 1. 親子で楽しんで一緒に見る(子どもは必ず興味を示す内容)
  • 2. 日常生活で学んだ単語が出てきたら、必ずサインをしながら手本を見せる
  • 3. その反復によって英語を自然に取り込むことが習慣化する
  • 4. それが何にでもリンクし、英語絵本に出てくる単語でもサインを伴うことでよりよく覚える
  • 5. もちろん、日本語でもジェスチャーは有効。手真似で感情表現豊かな会話ができる

という段階的な有効性があると分析します。

「3年間“サイニングタイム!”をやり続けている娘とはゲームやクイズのように遊び感覚でサインを使ってコミュニケーションしています。授業参観に行って落ち着かない様子だと、”Pay attention!”と私がサインを送って、娘は”OK!”というように、時には『秘密のサイン』のように使ってみたり(笑)。成長してもずっと使い続けられるというのも大きな魅力ですね。」
なるほど、親子の間で通常の日本語を通じてだけでない会話ができると、コミュニケーションはより円滑にも密にもなるでしょう。“サイニングタイム!”にはこうして、英語だけでなく母国語や、他の手段での意思の伝達にも子どもの心と体をひらいていく役割が見出せるのです。

「これからサイニングタイム!で親子英語に挑戦しようと言う方へ私からの最後のメッセージ」
サイニングタイムは、レイチェル・ママが難聴の娘のために作った深い愛情が注がれた作品であり、その魅力は全編を通して素晴らしい楽曲に表されています。「サインを通して多くのママとベビーたちの毎日がより豊かに輝くものとなって欲しい」、そんな願いを込めてレッスンをしています。

協力:仲野敦子 Baby Signing TiME! 公認インストラクター
   Apple Tree 絵本の英語教室主宰(http://www.appletree-ehon.com/)
取材・文:鈴木隆祐