ディスカバージャパンのパイオニア。ピアノで美しく紡ぎだされる、日本のしらべ。
多彩な活躍をする個性派ピアニスト、熊本マリ。
モンポウのピアノ曲全集を世界初録音をし、あまり知られていなかったスペインの作曲家モンポウの魅力あふれるピアノ曲を世に紹介した彼女であるが、今回リリースするCDは、そんな熊本マリの10年越しのプログラム。
芥川也寸志、斎藤高順、團伊玖磨と同じ時代に生きた作曲家、奥村一(おくむらはじめ)氏の編曲(作曲)による、ピアノによる日本の民謡(全22曲)を中心に、奥村のピアノ作品集を熊本マリが奏でる。熊本マリが奥村作品を知るきっかけとなったのはシューラ・チェルカスキーの録音(LP)であった。(チェルカスキーは来日時に奥村一編曲の日本民謡「音戸の舟歌」「おてもやん」を披露している。)奥村作品はシンプルで純粋な美しさをもちながら、リズムの面白さ、そしてフランス印象派の和声をも感じさせる。熊本はその魅力に心をつかまれ、絶版となって入手困難な楽譜を、あきらめることなく探し続けて数年、それからは自身のコンサート時に演奏をして奥村作品の紹介に力を注ぎ続けている。海外で演奏している中、聴衆の反応に触れるたびに「世界に誇れるもの」と確信すると言っているように、西洋音楽の仕組みの中に日本的情緒がみごとに盛り込まれている。
★楽曲詳細は
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