(C) 手塚プロダクション・虫プロダクション
PR資料(当時の番組企画書)より

番 組 名
放送形式 カラー漫画
放送時間 4/2(日)より毎日曜夜6時30分〜7時
放送回数 52回
制  作 フジテレビ 虫プロダクション
提  供 サンスター歯磨株式会社
ネット局 フジテレビ 関西テレビ 東海テレビ テレビ西日本
広島テレビ 仙台放送札 幌テレビ

 虫プロ作品第5作の登場です。
 テレビまんがブームの先がけとなつた記念碑的な作品「鉄腕アトム」を送り出したあと,「W3」「ジヤングル大帝」,更には記録的な大ヒツトとなつた「悟空の大冒険」に至るまで,手塚治虫の主宰する虫プロダクシヨンは一作ごとに全く新しいタイプの作品ジヤンルを作り出して,テレビアニメーションの世界に常に新しい分野を切り拓いてきました。
 題材も技術もストーリィ展開も,すべてテレビアニメの最尖端を行く作品を作りあげたい,そして子供たちの夢を限りなくひろげるようなそんな傑作を ― という虫プロの願いがここに又結実して,最新作「リボンの騎士」の登場となりました。

 原作は勿論,手塚治虫の代表作。講談社「少女クラブ」に連載され,更に昭和29年同社で三冊の単行本にまとめられました。
 虫プロが第1作,「鉄腕アトム」を発表すると,視聴者から,是非「リボンの騎士」をTV化してほしいという声が多数寄せられ,手塚氏も自作の動画化を積極的に考慮,慎重な準備期間ののち,昨年夏から制作が開始されました。
 一方,TV化の企画がのぼると同時に,一時中断していた雑誌連載も,昭和40年講談社の「なかよし」誌上で再開され,現在5冊のコミツク版が発行されるという,まさに驚異的な生命を誇るこどものアイドルとなつております。

 さて,「リボンの騎士」の筋立ては ―
 赤ん坊が生れる時,天界でその子が男の子になるか,女の子になるかが決められます。神様が,男の子の心を飲ませれば,生れる子は男の子になり,女の子の心をのませれば、女の子が生れてくるという訳です。
 ところが,天界のいたずら天使チンクが,女の子の心をのんだ赤ん坊に,男の子の心をまた飲ませてしまつたから大変。
 こうして生れたサフアイヤ姫が,国の王位を狙う悪人たち―ジユラルミン大公や,ナイロン卿を相手に,剣の達人リボンの騎士に変装して,縦横無尽の大活躍をする,というのが,このテレビまんが「リボンの騎士」の基本設定です。
 テレビまんが「リボンの騎士」の制作は,昨年夏に着手されました。この虫プロ第5作の制作には,手塚治虫自身異常な情熱を燃やし,自らチーフデイレクターの任に当り,筋立て,作画,カツト割り,彩色に至るアニメーシヨンの全工程すべてに目を通すという熱の入れ方で、昨年11月にまずパイロツト版が完成しました。  これを子供たちに数回にわたつてモニターさせ,又,局側とスタツフとの徹底的なデイスカツシヨンが行われたあと,今年に入って主人公の性格設定,ストーリー展開,カラー等に根本的な改編が加えられ,これから放送されるような作品の骨組みが決定したのです。
 ブラウン管におどる「リボンの騎士」のユニークな点は,
(1)女の子を主人公としながら,原作のもつている女性的な性格を一変させ,やんちやな王子さま,というイメージでサフアイヤを描ききる。
(2)原作は,世界中のおとぎ話,童話,神話,民話,伝説等を集め,これに現代的解釈を加えて集大成したものである。
 この特色はテレビ版でもそのまゝ活かし,更にアニメーシヨンの自在な力をフルに発揮させて,夢幻的な中にも,現在の子どもにアピールするエネルギツシユなものを加えていくといつた点にありましょう。

 美しい色彩の中に,あらゆる陰謀をくぐり抜けて王位を守り抜く“リボンの騎士”サフアイヤ。これを守る“わんぱく天使”チンク,更には悪大臣や隣国の王子,魔法を使うメフイストなどが多彩に入り乱れ,痛快なドラマを展開させていくこの作品は,TVまんがの世界に新しい一ページをひらく画期的な作品とすべく,日夜制作が続けられております。





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