CD番号/COCJ-31724

「鹿の遠音」
[ 試聴 ]

RA(RealAudio)もしくはQT(QuickTime)をクリックすると、楽曲のサンプルを試聴することができます。
お聴きになれない場合は下のバナーのリンク先からPlug-Inをダウンロードして下さい。

RealPlayer
もっとも古い尺八は正倉院に8管ある。長さは34〜44センチほどで長短まちまち。この楽器の使われ方は不明。中世になると起源は未詳ながら現在の尺八に似た楽器が登場する。そして江戸時代には禅宗の一派普化宗(ふけしゅう)の法器として、虚無僧が「吹禅(すいぜん)」という修行のために吹くようになる。庶民は演奏できなかったので、代わりに寸法の短い一節切(ひとよぎり)(約33.6センチ)が使われた。明治になってその束縛が解けてから、琴古流(きんこりゅう)から都山流(とざんりゅう)が生れ、それまでの三曲合奏の胡弓に代わって尺八が用いられるようになり、新作も多く生れた。第二次世界大戦以後は、すぐれた作曲家・演奏家が出て盛んになった。作曲家では杵屋正邦(1914〜96)の「風動」(1965)、諸井誠(1930〜)の「竹籟(ちくらい)五章」(1964)、武満徹(1930〜96)の「ノヴェンバー・ステップス」(1967)などが発表され、現代音楽・現代邦楽の可能性が示され、世界的にも注目される楽器となった。
材料は真竹の根の部分を使い、七つの節を含む。基本の長さは1尺8寸(約54.5センチ)。それを中心にほぼ1寸きざみに長短各種ある。最短1尺2寸から最長3尺ほどまで。指孔は前面に4孔、後面に1孔で計5孔。音は高次倍音を多く含み、微分音的変化と音色の変化の幅が広いのが特色。代表的な都山流と琴古流では歌口の形が違う。

1. 吹禅:虚空
2. 巣鶴鈴慕
3. 鹿の遠音
4. 鶴の巣籠
5. ノヴェンバー
 ・ステップス 第十番
6. 刈干切唄
7. 南部牛追唄
8. ムーンライト・セレナーデ
8. サマー・タイム

(尺八)
普化宗谷派・虚鐸、山口五郎、青木鈴慕、山本邦山、星田一山、横山勝也、渡辺輝憧、菊池淡水、三橋貴風、尺八ゾリステン、他